新薬情報

カヌマ点滴静注液 [セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)]【ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症治療薬】

ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症は、細胞内で老廃物の分解を行っているライソゾームに存在する酸性リパーゼという酵素の活性が遺伝的に欠損・低下しているため、コレステロールエステルおよびトリグリセリドが蓄積する疾患である。比較的重篤な乳児の致死的疾患で、通常6カ月以内に死に至るウォルマン病と、比較的軽症で肝腫大が唯一の症状であり、成人期まで診断されない場合もあるコレステロールエステル蓄積症に分けられる。セベリパーゼ アルファは、遺伝子組換え技術により作成されたライソゾーム酸性リパーゼであり、ライソゾームに蓄積したコレステロールエステル及びトリグリセリドを加水分解する。

医薬品情報

セベリパーゼ アルファSebelipase Alfa ●カヌマ(アレクシオンファーマ)  点滴静注液:20mg/10mL. [警告]点滴時副反応のうち重篤な  アナフィラキシーに注意→46頁 [特]ライソゾーム酸性リパーゼ低下で コレステロールエステル, トリグリセリド等が蓄積し, 肝線維症,脂質代謝障害等. [効] ライソゾーム酸性リパーゼ欠損 症(コレステロールエステル蓄積症,    ウォルマン病). [用] 生食で0.1~1.5mg/mLとする. a.1mg/kgを2週に1 回点静. 3mg/kg を2週に1 回又は週1回まで   増量可. 乳児の急速進行性では      1 mg/kgを週1回点静.  3mg/kgを週1回まで増量可.適宜増減. b.2時間以上かけて点静.1 mg/kgで 忍容は1 時間以上でもよい  投与速度は4 mL/kg/hを超えない. c.最大:コレステロール蓄積症で     肝障害が急速な重症例では   3mg/kgを週1回まで増量可 e.乳児期の急速進行性のウォルマン病    では最大5mg/kg週1回投与. [体内動態] 半減期6~7分. [慎]卵アレルギー. [注] 1.重度の過敏症. 2.抗体産生に注意→定期的抗体検査 3.一過性血中コレステロール,トリグ リセリドの上昇→投与後2~4週 以内に発現,8 週以内に改善. [患] 授乳を中止. [副 29%]A.重大:●アナフィラキシー2%. D. 頻脈,腹部膨満,胃食道逆流性疾患, 悪心,嘔吐,腹痛,下痢,胸部不快感,発熱, 悪寒,疲労,注入部位硬結,浮腫,眼瞼浮 腫,尿路感染,体温上昇,酸素飽和度低 下,高コレステロール血症,高トリグリ セリド血症,浮動性めまい,筋緊張低 下,激越,不安,不眠,易刺激性,月経過多, 咳嗽,呼吸困難,喉頭浮腫,呼吸窮迫,そ う痒,発疹,丘疹性皮疹蕁麻疹,充血,高 血圧,低血圧,蒼白. [調製]希釈し,タンパク低結合性イン ラインフィルター(0.2μm)を用いる.

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